日本には有名林業地帯が全国にいくつもあり、超密植の吉野林業、反対に超疎植の飫肥林業もどんな木を育て伐るのかという目標がしっかりあり、その目標にむかって植え、育て、間伐してきた結果です。
私たちは、そうした有名林業地ではなく、普通に3000本の苗木を植林し下刈、つる切り、除伐、枝打ちといった保育までは行ってきたがその後間伐が適正に行われずに、薄暗く下層植生の乏しくなった山を対象にしております。
かりに、優良大径材を生産目標に立てた場合の一般的な施業基準は次のようになります。
ha当り3000本 新 植
⇓ 7年間下刈 その後1~2回の除伐
15年 ha当り2500本 自然枯死もありこれくらいあれば普通
⇓ 真直ぐ伸びた木を選び枝打ち
20年 ha当り2000本 間伐1回 (直径12cm
樹高7m)
⇓ 林道・作業道近くの木を枝打ち(2回目)
25年 ha当り1600本 間伐2回 (直径16cm 樹高9m)
⇓
30年 ha当り1200本 間伐3回 (直径20cm 樹高12m)
⇓
40年 ha当り800本 間伐4回 (直径26cm 樹高15m)
⇓
50年 ha当り500本 最終間伐 (直径31cm 樹高18m)
⇓
70年 ha当り500本 主 伐 (直径38cm 樹高23m)
森林調査はそのときの森林の現況(ha当りの本数、直径、樹高など)を調べ、林齢にあった生産目標どおりの成長をしているかどうか、材積、形状比、収量比数、相対幹距比などを計算し、いつごろ、どれくらいの本数(材積)を伐れば林が適正な状態になるかを知るための調査です。
そのために、現地にいくつかの標準地を設定し直径4~6cm以上の生立木を毎木調査し,併せて下層植生の状況及び種類、枝の枯れ上がり状態、樹冠直径なども調査します。
地域ごとに作成されている林分収穫予測表あるいは林分密度管理図などと照らし合わせ、最も適正な間伐の計画を立てるのに必要なデータを収集することが森林調査の目的です。
この調査は普通、林の内で林木間の競争が始まるⅣ齢級からⅤ齢級ぐらいの山を対象に調査します。
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